アメ車修理、エアコン修理
2023年6月15日更新
もうエアコンがないと車内は曇るし、暑くて乗ってられない
ですよね。
フロンガスがR134のシステムなら良いのですが、
まだR12ですぅ~ってアメ車オーナーさん、これから
書くことを頭の隅にでも置いておいてください。
フロンガスを充填しないといけないのは、ガス漏れが
あるからですよね。
1年に1回はチャージしないと冷えないんですと
ガスチャージだけだといずれコンプレッサーが壊れてしまいます。
ガスと一緒にコンプレッサーオイルも漏れだしているので、ガスチャージ時に、コンプレッサーオイルを「適量」補充するのがベストなんです。
適量と書いたのは、入れ過ぎると規定量のフロンガスチャージが
できなくなるからです。
エアコンシステムで能力により、ガスの量、コンプレッサーオイルの量は決められているのです。
例えば、ガス50でオイル50が規定量だとします。
ここでオイルを60入れたらガスは40しか入らないですよね
そうなるとガス不足で冷えないばかりかコンプレッサーで圧縮され液体になったフロンガスとオイルの量にコンプレッサーが負けて
コンプレッサーが壊れてしまう場合もあるんです。
注射器の中にお水を半分入れピストンを押しても空気が入ってるのでピストンは反発しながらでもさらに奥に入れる事ができますよね。この動作がエアコンシテムでの正常な動作なんです。
今度は注射器にお水をいっぱい入れてピストンを押しても動きませんよね、ものすごい強い力で押し続けたら注射器は割れてしまいます。オイルの入れ過ぎはこれと同じ状態です。
ガスチャージついでにこれを入れると良く冷えるんですよ
なんてのがありますが、アレはコンプレッサーオイルなんです。
冷媒に混ぜて冷えを倍増させる物なんて存在していないのです。
あと漏れ止め剤も入れてはいけません。
アレは水分に反応して固まる材質なので、システム内部に
混入している水分(空気)に反応してシステムを詰まらせて
しまうのです。応急で入れたら最後、ちゃんと直そうとする時は
エバポレーター、コンデンサー、アキュムレーター、コンプレッサー、オリフィスなどにホース以外に部品内部に付着し洗浄しても取れないので交換になる場合があります。
R12のシステムを直す時にレトロキットなる物を使い
R12からR134のガスを使えるようにしますが、これも
使い方を誤るとやっかいな事になります。
正しい使い方は次の通りです。
コンプレッサーを交換するとしましょう。
R134に対応しているコンプレッサーを選びます
コンプレッサーを外したらシステム内部を洗浄し今まで入っていたR12用のコンプレッサーオイルを全て洗い流します。
内部とは、コンデンサー、エバポレーター、ホース
アキュムレーターとオリフィスは交換します。
アキュムレーター内部にはフィルターが入っているので
オイルを完全に洗い流す事はできません。
内部洗浄が済んだら、コンプレッサーに指定量のR134用オイルを入れ取り付けます、(オイルが最初から入っているタイプもあるので取り扱いに従ってください)
アキュムレーターにも指定量のオイルを入れ取り付けます。
チャージバルブをR134用に変換しマニフォールドゲージを取り付けます。
バキュームポンプで真空引きを行いガスチャージへと進むのですが
R12からR134に変換をするので、内部のゴム部品がR134用の
オイルに溶けないように特殊な液体(レトロキットに付属)
を入れてシーリングをします。
R12とR134のどこが違うのか分からないですよね
簡単説明すると、R12用のコンプレッサーオイルは鉱物系オイルで
R134用はシリコン系オイル。
シリコン系オイルはラバーを溶かしてしまう性質があります。
シリンコンゴムは鉱物系オイルには溶けないのです。
なのでR12のシステム内部のゴム(ホースやパイプジョイントに使われているOリング)を特殊な液体で保護をするのです。
真空引きした負圧を利用し特殊な液体を入れたら、ガスチャージです。
ガスはR134を使いますが、R134ガスの膨張率はR12より高いので
指定量は入りません、入れてはいけません。
入れれば入りますが、入れ過ぎるとコンプレッサーやホースなどの
破損につながります。
低圧側、高圧側にマニフォールドゲージを取り付けて
外気温度やエンジン回転数、車内温度、湿度などを気にしながら
適量のガスをチャージしていくのです。
例えば、R12ガスなら800グラムが指定量だとします。
変換後は800グラムは入りません、先ほど書きましたが
膨張率が大きいので750グラムでマックスなので結果的に少量ですがガス不足と言う事になります。
なので暑い中、渋滞でアイドリングが続くと以前のようには
冷えないのです。
これの回避方法は
コンデンサーを冷却する電動ファンを追加します。
色々なキットが売っています、手動でファンモーターのスイッチをON/OFFするタイプ
コンエンサーに温度センサーを追加し自動で回すタイプ
などがありますが、取り付ける時は、バッテリーから
12ボルトを取り、リレーを入れて付けてくださいね。
エアコン修理やレトロキットを使う時は思いだしてください。