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1991年、ジープグランドワゴニア愛車診断、アメ車修理

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愛車診断
車種1991年、ジープグランドワゴニア愛車診断、アメ車修理
依頼内容1991年、ジープグランドワゴニア、愛車診断。個人売買で購入したので状態の把握と異音修理。

今回の愛車診断は、1991年グランドワゴニ、オーナーは東京にお住まいの斉藤さまです。

アメ車を何台も乗り継いで、念願であったグランドワゴニアを入手した。このワゴニア驚くなかれ、ディーラー車なのです。かなり昔の話になるのですが、ホンダがジープを販売していた時期がありその当時のワゴニアなんですね。前オーナーも豆にメンテナンスをしていてくれたのでしょう、トラブルもなく長距離もなんその自走で帰ってこれたと話してくれた。

何百キロもトラブル無しとは言えアメ車を何台も乗ってきたオーナーはそれだけでは安心せず車の状態を知っておきたいと愛車診断を受けにきてくれた。診断しながらの会話の中で「このワゴニアは奥様専用車にしたいんです」と…。そうですか!、それじゃ絶対にエンコなんかあり得ないですね。「そうなんですよだから悪い所があれば直したいと思っているんです。

それじゃ早速診断して行きましょう。

点検を行うにあたり何か気になっている箇所などはありますか?

「ハンドルをきるとゴキっ、バキって凄い音がするんです」

了解しました、異音に関係しそうな箇所は注意深く見るようにしますね。

 

ワゴニアと言う車はジャッキ1機では上げられないから大変です、フロントデフケースが中央にないので1機で上げようとすると傾いてしまうのでデフケースに1機助手席側に少しづれたところにもう1機で交互に上げていきます。

安全のためスタンドに乗せ点検開始です。

フロントブレーキシステムから点検をしていきますよ

ブレーキローターが編摩耗しているので(C)

ブレーキパットはまだあるのですが

ローター摩耗に伴いブレーキパットも合わせて交換で(B)

ブレーキホースは交換されているようなので(〇)

( )内のアルファベットは点検箇所の劣化具合と交換を勧める値です

(B)は、今すぐ交換する状態ではありませんが、小さいガタ、摩耗

などがあるので覚えておいてください。

(C):保安基準部品類に不良が見つかった、運転を続けると危険な

状態にある箇所、すぐに修理または交換をしてください。

(✖):ドクターストップ!走行してはいけません、命がけのドライブと

スリルを味わうには良いでしょうが。

(〇):交換済で良い状態です。

※:値は戸村ガレージ独自の物です。

ステアリングシステムでは、フロント左右のアンチスエイバーエンドリンク

ブッシングの摩耗とガタ(C)

エンドリンクにガタや摩耗があると車体のバウンドや傾いた時に異音がでるのです

フロントリーフスプリングブッシングの摩耗とクラック、これは経年劣化で

逃れる事ができない箇所なんです。クラックも摩耗も目に見える箇所で車体から

外してみるともっとすごい事になっている場合がありますよ、その様子は

トムラガレージのインスタグラムにもアップしています。

ローターにせよドラムにせよ研磨すると言う事は削って平らに仕上げる

事を言います、平らにすると言う事は編摩耗している面の底、線傷なら

谷、平らにするのであれば、底、谷よりもっと深くまで削らないと平らに

はなりませんよねそこまで削るとほとんどのローターやドラムは使用して良い

許容範囲外になり使用を続けると歪み、割れなどが起こる場合があるのです。

特にブレーキローターに関しては研磨した極細の線傷が原因でブレーキ鳴き

が発生します。

ブレーキ鳴きはブレーキパットのプレッシャープレートに鳴き止めグリスを塗る

(キャリパーピストンに押される板)

と言われていますがガレージの経験上ブレーキ鳴きの原因はパット面と

ローター面が擦れる事で発生すると考えています。

プレッシャープレートに鳴き止めグリスを塗るのは、キャリパー

ピストンに押されたパットがローターの回転方向に少しだけ動き

キャリパーと接触し反動で戻され回転により再び接触をするの繰り返しで

「コンコン」「カンカン」と異音がする時に

使うものだと思っています。

「きぃぃぃぃぃぃぃ~」と異音がでるのは、レコードと針の関係と同じだと

考えいます。ブレーキ鳴きを止めるにはローターとパットの面を平らにする

事で止められます。だから研磨なんでしょ?と思うでしょうが一度使用した

ローターやドラムは熱で硬くなっているので表面を削ったところで硬さは

変わらないのです、硬いとどうなるか、小石などが噛んだりするとすぐに傷

になり線傷になるんです、それに焼きが入ってしまったローターやドラムは

利きが悪くなります。なのでガレージでは研磨はしていません。

とまぁこのようなお話をオーナーとしながら不具合箇所を見てもらい説明

しながら点検作業を進めていきます。

フロントをジャッキアップしている時にエンジン下回りとATなど点検できる

箇所の点検をします。

エンジンオイルパンガスケットからオイル漏れ(C)

エンジンタイミングチェーンケースガスケット漏れ(C)

エンジンクランクシャフトシール/フロント/リヤー漏れ(C)

リヤーサスペンションもフロンと同じでブッシングが(C)

リヤブレーキ点検では、リヤーブレーキドラムの摩耗とブレーキウイル

シリンダーからのフリュードリークで(X)

ガレージでは、ブレーキローター、ブレーキドラムの研磨は

お勧めしていません。

リヤーサスペンションもフロント同様で

リーフスプリングブッシング(C)

トランスファーケースからのフリュードリーク(C)

ATオイルパンガスケットフリュードリーク(C)

プロペラシャフトユニバーサルジョイントキャップボルト摩耗(✖)

ユニバーサルジョイントキャップを止めているU字のボルトが摩耗し

キャップが固定されていない状態なのでいつキャップが外れるか時間の

問題です。

エンジンルーム内の点検では

パワーステアリングポンプシャフトシールからのフリュード漏れ(C)

リザボケースOリングからの漏れ(C)

パワステアリングギヤボックス内の摩耗によるガタとフリュード漏れ(C)

ステアリングインターミディエイトシャフトジョイント摩耗(X)

ACコンプレッサーオイル漏れ(B)

ATフリュードクーラーのフィンが粉々なので冷却効果無し(X)

ラジエーターリーク(X)

エキゾストマニフォールドボルトの折れ(C)

(シリンダーヘッド側)

とまぁこんな感じで愛車診断を行いました。

愛車診断でみつけた不具合箇所の写真もキャプション入りで

頑張って書いてるんで見てくださいね!

 

  • フロントブレーキ、サスペンションを点検し不具合箇所を オーナーに見てもらいながら今後のアドバイスを行っています。
  • フロントを上げている間に見える箇所の点検を済ませておくようにします、ラジエーターからクーラントが漏れた跡がありますね。。
  • あとでまとめますが、今のところこんな結果です
  • ブレーキドラムの状態ですが写真だとわかりにくいですね。こんなもの一つで車を停止させているんですから状態の良い物を使いたいですよね。
  • 本文には書いていませんが、リヤーアクスルドライブシャフトシールからデフオイルが漏れいました。オイルがシャフトに付着すると遠心力で飛ばされドラムとライニングに付着し危険です。
  • 燃料タンクを押さえているスキットプレートの腐食 腐食が進めばタンクがコロンと落ちます。
  • リヤー周りの不具合もオーナーに見てもらっているところです、暑いなか本当に申し訳ありませんでした。
  • エンジンルーム内の点検ではエンジンオイルの良し悪し判断など日常で行えるメンナンス方法をアドバイスします。
  • ドアーガラスチャンネルがどこかに消えてしまっていますね、これではガラスが揺れて割れてしまいます。
  • グランドワゴニアって言うアメ車はどこから見てもかっこいいですよね、アメ車好きで興味がないアメ車乗りはいないでしょ。
  • くるっとまるっと点検した結果です、整理してお渡ししますよ。車が車なので部品在庫確認と見積は数日ください。