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エンジンリビルド V8 350 ブレザーK5 ピストンリング編

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修理事例
車種エンジンリビルド V8 350 ブレザーK5 ピストンリング編

エンジンリビルドを作業をするようになって悩んだこと。

サービスマニュアルには記載されていないノウハウがあります。
例えば、今回リビルドを行っている1991年ブレザーK5
エンジンはSB(スモールブロック)350cubic 5.7リッター
エンジン。

シボレーの350はエンジンリビルド入門編ですね。
サイズはスタンダードサイズと仮定しておきます。

リビルド作業の中でアンダーサイズクランクシャフト
やオーバーサイズピストンエンジンを行ったのは
数台です。

アメリカでエンジンリビルドと言うとスタンダーサイズ
のままではリビルドは滅多にしません。

クランクシャフトは研磨され細くなりますからアンダー
サイズとなります。

シリンダーも研磨されオーバーサイズピストンに
交換されリビルドされるのです。

日本に輸入されるアメ車のほとんどスタンダードサイズのまま
(エンジンノーリビルド)の車が輸入されています。

日本国内でクランクシャフトやシリンダーをホーニングしたくても
大きな治具を持っているお店はないので出来ないのです。

リビルドと言ってもどこまでやってくれるの?
が真っ先に頭に浮かぶとおもいます、それとも
価格ですかね。

リビルドにもランクがあり、ハードパーツをどこまで
新品を使うかによります。

大きなパーツだと
クランクシャフト、カムシャフト、ピストン、コネクティングロッド
などです、上記に上げたパーツ状態によっては再利用できるパーツです。

今回リビルドをしているエンジンは、クランクシャフト、
カムシャフト、ピストンなどを新品交換しています。

ピストンなどはピストンリングも入っている
セットを購入した方が安いしリングもピストン
に合うリングが入っているので良いのです。

ストックピストンに合うリングは探すと中々見つからず
意外と高価なのです。

リビルドするにあたりピストンやバルブに付着した
カーボンを除去するのは非常に面倒な作業で時間も
掛かってしないます。

カーボン除去を行ったとしてもシリンダー壁と
数えきれないほど擦れあったピストンは摩耗して
いたり傷がついているので交換の方が断然良いのです。

ここからが本題になり、ストックピストンリングと
OEMリングの形状が微妙に異なっていて取り付けに
悩む時があります。

サービスマニュアルにもピストンリングの
取り付け向きなどは一切記載されていません。

外したリングを見れば分かるんじゃないの?
思うでしょうがストックリングとかなり形状が
違っているから悩むのです。

今回使用したピストンセットはマーレ製品を使いました。

ピストンピンを抜きコネクティングロッドを外し
新品ピストンと交換しま。
ピストンピン脱着コネクティングロッド交換

次に行う作業はピストンリングの組付けです。

ピストンリングは
下から、オイルリングとリングを
押さえるリングレール

その上がセンカドリング
そしてトップリングの
合計5個

しれでは画像にキャプションを入れて
説明していきましょう。

  • ピストンリングとピストン。左からオイルリングレール、オイルリング、レール、セカンドリング、トップリング。
  • ピストンにオイルリングをインストールします。合わさるギャップの点は上下どちらでも構いませんが8個揃えた方が気分的に良いですよ。
  • ピストン一番の溝にオイルレールをインストール。
  • オイルリングを押さえるためのレールを下からインストールします。 無理な力は入れずリングの弾力を使いクルッと回すようにインストールしていきます。
  • リングの下を押さえたら上も同じようにレールをインストールします。
  • セカンドリングとトップリングをインストールしていくのですが、ここで悩むのがリングの向きと二つのリングの順番です。
  • リングの断面の形を見て判断を行います。写真では分かりにくいので ピストンリングセットに付属している取説を使い説明してあります。
  • リングの順番と向きを決めてオイルリングと同じ要領でインストールしていきます。
  • トップリングも同じ要領でインストールしますがトップリングとセカンドリングは無理な力を加える簡単に折れてしまうので注意してくださいね。
  • リングに違う色を使い分けておくとインストール後の再確認が楽に行えますよ。
  • リングのギャップの位置を整えていよいよエンジンブロックにピストンをインストールします。