アメ車修理と想像力
2020年11月30日更新
寒くなってくると思いだすことがあるんです。
何年も前の事なんですが、「そんなこといつまでも言ってるんだ?」
って思われても、私に取ったらかなりショックだった
んですよ。
まぁ東京じゃそんなに冷え込むことはないですからね。
修理をするとき、原因追及をする時は「想像力」が
必要なんです。
あてずっぽうって事じゃないんですよ。・
「走行中に異音がする」「いつもするわけじゃなくて」
なんて言う症状の車が入庫してきたらまずは問診から
はじめますよね。
問診ってお医者さんだけじゃないの?なんて
思われがちなんですが、そうじゃなくてアメ車修理に
も欠かせない原因追及のための作業なのです。
ダッジだろうとフォードだろうとシボレーだろうと
国産車だろうとアメ車だろうとガソリンで走る
車ならほとんど同じなのです。
よく聞くのが「この年式のタホは。。。」
「この車種は。。。」仕方ないんですよ
って言う「逃げ口上」言い逃れ。
原因追及ができずでもプライドがあるし
修理屋として直せませんって言えないんですね。
私は、直せない故障はないといつも口しています。
金額云々じゃなくて、直す段階まで行かなくても
どこを修理すれば「直る」はわかりますよね。
分かったあとはオーナー次第となる分けです。
話をもどし、想像力がなぜ必要かと言うと
オーナーと問診を行いどんな時に症状「異音」
がでるのか聞きだすことが大切なんです。
これから故障原因を追追及してなくていけない
のに、お預かりしてみておきます、じゃ直せませんよね。
預かった側は異音が出るまで試走できますでしょうか?
いつでるか分からない異音が出るまでです。
異音が出るまで何日でも試走をしたいのですが
その車だけに掛かり切りでは正直なところ食べ
いけません。
異音がでるまで試走を続けた日数分の工賃は
もらえませんよね。
工賃表でもダイアグノーシスは1Hくらいです。
一週間かかろうと一カ月かかろうと1Hなんです。
なので
症状再現と原因追及を短縮させるためにオーナー
との問診は欠かせないのです。
問診をしながら私はたちは「想像力」を
働かせ原因となるような箇所を特定していきます。
一度はオーナーと同乗し試走を行います。
そこで異音がでればしめたもの。
出なければ問診をもとに試走を繰り返し
ます。
試走中もオーナーから聞いた音の質感「物と物が擦れる音」
「プラスックと鉄」「鉄と鉄」「鉄の打音」
音の質感と言うヒントは原因追及には強い味方なのです。
数日預けて「症状がでないんですよね」なんてのは
嘘です。「症状を出そうとしない」だけです。
まぁ外車と言う車を直すには想像力が必要だと
言うことですね。
ところで寒くなると思い出すの続きですけどね、
整形外科にお世話になる事があって治療のために
医学療法士さんにリハビリを受ける事になって
初診に行った日の事でした。
朝から気温は10度行かず外は極寒。
ガレージ内は冷蔵庫のように冷えるので
防寒のためインナーを重ね着していたわけですよ。
治療にあたってくれた方が問診をしながら
上着を脱いでくださいって。。。
触診したいので服を脱いでくださいと
言われ脱ぎ始めたんです。
上着にズボン、かなり着込んでいたので
脱衣籠は来ていた服でてんこ盛り。
それを見ていた医学療法士さん
「なんでそんなに着込んでるんですか?」
はぁ?改めて療法士さんをみれば
ぺらっぺらっなズボンに半袖ティーシャツに
上着だけ。
暖房が聞いた病院内じゃそれで居られるでしょうが
私は極寒の冷蔵庫みたいな環境に居るんですよ
問診でも仕事とか色々聞いたじゃないですか!
なのに何でそんなに着込んでるんですか?は
ないでしょ。
医学療法士さんならこれから診る患者の
環境に想像力を働かせても良いんじゃないかと
思った分けです。
なので私は治療をお断りして帰りました。
想像力って本当大切ですよ。
作業でこんな方法を取ったら後からどうなるんだろう
例えばボルト、ナットを締める時、勘で締め付けちゃう
メカニックさんがいますがもし締め付け過ぎだったら
どうなるんだろうか?って想像すると怖いですよね
締め付け過ぎでボルトは伸びで耐久性が激減し
破断します。
破断したら。。。。
おお怖い。