アメ車修理、エンジン、オーバーホール、リビルド

2023年10月31日更新

車って色々な部品を組み合わせて、動く、曲がる、止まる

が成り立っていますよね。

その部品の中の、エンジン、オートマ、トランスファー、デファレンシャル

などをユニットパーツ(アッセンブリパーツ)と呼んでいます。

ユニットパーツは比較的寿命が長いパーツでリペアーの内容によっては

高額になる部品です。

ユニットパーツをオーバーホールしないと直らないと判断するには

色々な点検を繰り返し行い決めています。

点検をする事により、パーツアッセンブリのオーバーホールが必要なのか、

アッセンブリパーツを構成している数々の部品の中の数個を替えれば

直るのか判断ができるのです。

例えばエンジンから異音が聞こえるようになった時

異音の原因を突き止めるための点検を行います

異音を発生する箇所を大きく分けると、エンジンブロック、

シリンダーヘッドの2個になります。

エンジンブロックには、クランクシャフト、カムシャフト、ピストン、

ピストンコネクティングロッド、オイルポンプ、タイミングチェーン

などが組み込まれています。

カムシャフト、クランクシャフト、タイミングチェーン、オイルポンプなどは

回転している部品で、コネクティングロッドとピストンはシリンダー内を上下している部品です。

上記の部品で異音の原因となる率が高いのは、クランクシャフトです。

クランクシャフトは下記の画像の形をしている部品です。

回転する箇所(青線、赤丸)をジャーナルと呼びます。

青い線はメインジャーナルで赤丸をクランクピンジャーナル

またはコネクティングロッドジャーナルと言います。

異音の発生率高いのはクランクピンジャーナルです。

コネクティングロッドを返してピストンが上下する時に

ベアリングやシャフトが摩耗をしているとコネクティングロッドベアリング

とクランクシャフトの隙間が大きくなりピストンがシリンダー内部の一番下から上に上がる時に「コン」と異音を発生させます、一番上から下がろうとした時にも「コン」と異音が出ます、クランクシャフトが1回転すると「コン、コン」と

二回聞こえてくる事になります。

この異音は車内から聞く方がよく聞き取れる特徴があります。

また、「コン」と言う異音はエキゾウストマニフォールドガスケット

の破損やボルトの緩みよる排気漏れの音と似ています。

青い線上にあるのがクランクシャフトメインジャナール

と呼びクランクシャフトを支える部分です。

メインジャーナルも摩耗をしますが、5箇所で支えられているので

5箇所全てが摩耗する事はあまりないのでここが原因で異音が出る

可能性は少ないです。

車体に載せられたまま、クランクシャフトに摩耗があるのかないのか

点検を行う事はできません、唯一るとすればエンジンオイルパンを外して

底に蓄積されている異物で判断する事になります。

リビルドが必要なのか判断するにはメカニックの経験に頼るしかないのです。

走行数とエンジンの稼働時間を同じように考えがちですが、決してそうでは

ありません。

何らかの原因で走行数が8万キロの車両のエンジンが致命的な故障をしたと

しましょう、中古エンジンを見つけエンジンを載せ替えましたが、この

エンジンが載っていた車両の走行数が20万キロとか30万キロなんて

事もあるのです。

また、車両が使われていた環境でも違いは出てきますよね。

エンジンをかけ目的地に到着するまでに1時間

別の日に目的地に向かったら渋滞があり2時間かかった

これだけで1時間の差がでるのです、なので走行数とエンジン稼働時間は

比例しないしオーナーのメンテンナス状況でも差は出てきますね。

クランクシャフトの摩耗により異音が発生していたらエンジンリビルド

になるのですが、まずは

エンジンを車体から外し分解を行います。

クランクシャフトの状態を見るだけなら、クランクシャフトを支えて

いるメインキャップを外しベアリングの状態とジャーナルの状態

を見ます。

ロッドベアリングの点検は、シャフトを回転させ点検を行いたいジャーナル

にアクセスできる位置までシャフトを回転させないとキャップは外せないので

時間ばかり掛かって実用的ではありません。

異音が発生するくらいですから、エンジンの稼働はすごく長い期間だと思われます、またはメンテナンスを怠っていたかです。

エンジンを分解し、部品を清掃し部品の測定を行います。

サービスマニュアルには部品の値が記載されています。

 

測定作業は次回。