アメ車、エンジンリビルド、手順4

2024年7月17日更新

手順3ではクランクシャフトをマシーンショップにお願いする時の

話でしたよね。

マシーンシュップにアンダーサイズ研磨をお願いする時は、全てお任せでは

ダメで、自分でシャフトを測定してからお願いします。

測定は、メインジャーナル径とロッドジャーナル径を測定しますが、1か所計れば

良いってもんでもなくメインなら1番から5番まで1か所に付き、少なくても2箇所測定します

ロッドジャーナルの場合は1か所に付き6箇所測定します。

1か所に付き何か所も測定するには訳があって、ジャーナルは見た目は滑らかな円形の

ように見えるのですが対角線で測定すると数値に微妙な違いがあります

つまり円形ではなく楕円形になるのです、そのために何か所も測定します。

測定結果から、オリジナル径からどの程度摩耗しているか把握し他に傷があった場合は傷の深さ、

楕円度合など考慮に入れ研磨数値の予想をします。

メインベアリングとロッドベアリングサイズの供給を調べ

研磨したい数値が少なければ、0.010アンダー数値が大きければ00.020~と

なります。

ベアリングは0.010。.020。.030..040。.050..060。

が一般的に売られているベアリングサイズなんですが、

0.020までが限度だと思っています。これ以上アンダーサイズに

すると耐久性に問題が生じると思っています。なので0.030に

なるような場合はクランクシャフトを交換した方が良いと思います。

0.010ないし0.020で納まると予測できたら、エンジンスペック

と共にマシーンショップに送り取り合えず1か所を指定したサイズに

研磨してもらいショップでも測定してもらいます。

0.010で良いと思うがどうだろうか?みたいな相談をしながら

ベアリングサイズを決めていきます。

シリンダーボアーもクランクシャフト同様の測定を行い

マシーンショップにお願いするんです。

 

日本でのエンジンリビルドでは再使用可能範囲の数値なら手を

加えずベアリングだけ交換し組んでしまうのが当たり前で

それが普通になっていますがリビルドするようなエンジンの稼働時間

を考えたら手を加えないなんて事はあり得ないのです。

再使用可能な数値の残り数値はすごく少ないはずです。

組む時は許容範囲内ですが、エンジンを稼働させた瞬間から

摩耗は始まるのですからすぐに許容範囲外になってしまう事は

目に見えています。

こんな経験はないでしょうか?

リビルド済エンジンに載せ替えたけど1年経たずに異音が出てきた

とか、異音はないが原因不明のエンジン不調など。

このような場合、リビルドではなくオーバーホールで済まされた

エンジンが多いようです。

 

エンジンリビルドとオーバーホールの違いについて興味が

あれば他のページに書いてあるので読んでみてください。