アメ車 デフ オーバーホール

2024年7月17日更新

デフから異音

修理に出しますよね。

デフ内部には4個のベアリングが使われていて、ドライブピニオン

ギヤーと呼ばれているプロペラシャフトと繋がっているギヤーが

あります、このピニオンギヤーは2個のベアリングで支えられています。

ピニオンギヤーで回されるのがリングギヤー、このギヤーも2個の

ベアリングで支えらています。

ベアリングで支えられている所のベアリングにはプレロードと言う

隙間を設けないとベアリングに給油が行われず強く擦れあうために

焼き付いてしまいます。

デフで異音がよく出るのはピニオンギヤーのベアリングです。

このギヤーのプレロードを調整する方法が少々大変で、ベアリングと

ベアリングに間にスペーサーを入れ調整します。

スペサーと言っても薄いシムではなく、クラッシュスリーブとか

Collapsible Tube コラピシブルチューブまたはスペーサー

と呼ばれる部品の厚みを調整して隙間に変化を付けていきます。

スペーサーを重ねて隙間を作るタイプなら問題はないのですが

それ以外のスペーサーで隙間調整をしようとすると作業がすごく

難しくなってくるのです。

コラピシブルチューブタイプが一般的なんですが、調整と言うよりは

例えば5cmの高さがあるチューブの一部分を潰して高さ調整

すると言った物になります。

マニュアルでは、ピニオンギヤーとヨークを止めるナット

を締め付けて行きピニオンギヤーが〇〇Nmで回転するまで

締め付けると書いてあります。スペーサーを潰すことでベアリング

の隙間を保持するようになっているんですが、このコラピシブルチューブ

がそう簡単には潰れないのです、なので専用工具を持っていない

工場さんなどは再使用してしまうのですがこれは大変に危険な事で

ベアリングが新品になれば隙間も変えなければいけません。

新品のベアリングと再使用する場合のベアリングの隙間はまったく

違うのです。シール交換だけでもナットを一度外してしまうとプレード

に変化が起きます。

ナットをインパクトで緩めてシール交換してインパクトで強く

ナットを締め付けて完成なんて作業は修理じゃないんです逆に

壊しているのと同じなのです。