トラブルコードはまず疑る事から。

2020年3月12日更新

俺たち修理屋に取って工具ってのは命の次に大切なんだよね。

修理屋に丁稚奉公に入って初給料を貰えるまでは先輩や

師匠の工具を借りて修行してたんだ。

初給料が出たその日の昼休み。。。

 

おい!小僧ホームセンター行くぞ!

当時ホームセンターなんてのは今のように多くなくて

近くにラブくんって言う店があってそこへ無理やり

連れていかれた。

 

店に入ると他の物には目もくれず店の奥へ入っていく。

陳列棚の前にしゃがみ込んだ先輩が、「カゴ」

カゴ持ってこいや!

駆け足でカゴを持ってくると腕に抱えた工具を次々と

籠の中に放り込んでいく。

ヨッシャーこんなもんで良いか!

カゴが壊れそうなほど重たい。

お前給料出たよな?

 

 

はい!

 

そうか足りない分は俺が貸してやるからこれ買ってこい!

早く行けや昼終わるぞ。

足りない時はこいよ俺は車で一服してっからよ。

当時の初任給は手取り¥65000.同級生の初任給は¥120000

職人の見習いはつらいですね。

なんとか清算できてよかった。

工場に帰ると他の先輩や師匠が事務所でたむろし

ている。

 

買ってきたか!

ええ一通りの工具は。。。

 

そうかそうか、午後から自分の工具で仕事できるな。

茶色の紙袋一杯の工具。。。

はぁ~給料が全部吹っ飛んじまった。

嬉しいには嬉しいのですが、分かつてくれますよね

この複雑な

気持ち。

仕事が始まり作業の続きを開始したのですが

工具箱もなく仕方なく部品屋さんが持ってきた

大きな段ボール箱にガサガサ入れての作業。

参ったなぁ

~工具箱欲しいぃぃぃぃぃ

次の給料で買うかって思っていたら

先輩がやってきて

おいこれみんなからだぞ。

先輩の手にはここにいる誰よりも立派な工具箱

がぶら下げてらていたんです。

くれるんですか!ありがとうございます、って

涙でそうにくらい感動してたら

ちょっと来いやとあとをついていくと

これ前にやるから工具入れ替えてくれや。

先輩の使い古した工具箱の隣に新しい工具箱を置いたんです。

だよね。。。

今思えば昼休みに無理やり工具を買わされなかったら

皆の工具を借りてズルズルとやっていただろうなって

思うんだ。

先輩からもらった工具箱は今でも車載用にしている

最近は質が良い工具が安く買えるけどやっぱり

俺たち修理屋は高い工具を買う。

それは自己満足もあるけど良い工具は

手に馴染むんです。

嘘だと思うけど同じ工具を使う自分以外の工具を

手にするとなんか違和感があるんですよこれ

ほんとうです。

 

アメ車をいじるようになって

まずはインチ工具

自営するようになって専用工具

GM、ダッジ、フォード、

エンジン、オートマ、足回り

ステアリング、電装品、どこを

点検修理するにもそれなりの工具が

必要。

工具で困ることなんて日常茶飯事

一時はなんとか試行錯誤して作業し事なきを

得ますが次入ってきたらどうしよう。

「こんな事」を思うわけです。

こんな事をどうするかで工場の質が

変わってくるのです。

次、いつ同じ作業が入庫してくるか分からない

からいいや。とスルーしてしまう。

次入庫してきた時に工具がないと大変だ!

って思い購入する。

安い工具なら誰でも迷わず購入するでしょうが

万単位の工具だったらどうするでしょうか。

俺の場合は迷わず探して買います。

価格に許せに上限はありますが遅くても

早くても必ず買います。

工具代金の元を取ろうとは思っていません

なので次に同じ作業が入ってきた時は

早くて安くて完璧な作業ができるようになります。

診断機がそうですね、トラブルk-ドをスキャンして

もらっただけで結構な金額を取られたって話はよく

聞きますがそれは診断機の元を取ろうとしているからです

勿論技術者を一人動かすのですから無料って分けには

いかないと思うのですが、戸村ガレージは無料です。

トラブルコードを読むだけならお金は頂きません。

それはなぜって?

それはですね、OBDⅡのエンジンチェックランプの

原因を読むだけなら安いコードリダーでできるからです。

コネクターに差し込んでボタンをピッピッと数回押せば

完了するからです。

トラブルコードを読みオーナーに知らせる知らせる

だけなら誰でもできます。

読みだしたコードが示した部品を交換するだけなら

これも誰でもできます。

重要なのは読みだしたコードをさらにメカニックが

本当にそうなのかコードリーダーの内容を信じて

良いのか点検を行うことなのです。

コードリーダーを信じたばかりに原因不明の

故障になる率が高いのです。

戸村ガレージは原因追及を得意としています

部品交換ならどこでもできます修理屋なら。

修理って原因追及なんです。